爆発といったって気の弱い僕の事。怒鳴り散らしたのではない。
 「仕事ができない」「困っている」ということだけではなく、「他の課に迷惑がかかるが、それは自分の責任ではない」とか、「本部から割り当てられた役割が果たせなくても仕方がない」などと、やんわりとつぶやいたのだ。
 別に脅したわけではない。本当の事を言っただけだ。

 課長など男性諸君は沈黙している。女性陣も同じく沈黙。
 そのうちに、誰かが「いくらそんな事情があっても、権限外の事はできません」という。
 「分かりました。結構です。ま、事情はお話ししておきましたから・・・」と僕は、静かに引き下がろうとした。

 全体よりも自分の権限を守り、他の権限に踏み込んだり、踏み込まなくても調整をしようとしない姿勢は、官僚主義そのものだ。この官僚主義をなんとかしなくては我が大学に未来はない・・・とまで僕は考えたのだった。

 あとはトップと話すしかないな。
 学長か理事長に経過を話して、ここが官僚主義に凝り固まっているのか、そうでない傾向がありはしないか、それを見極めてやろうという気持ちだった。

 その時、古参の女性課員が声を発した。
 「買ってきてください。そうすれば研究室のパソコンにしますので、校内LAN接続もすぐできます」
 「僕が買ってきても良いのですか?」
 「ええ、ご足労ですが、お願いできますか」
 「もちろん、すぐにでも行ってきます」
 「ただし、納品書と請求書、それに領収書が必要です。お金は後日の払いになりますが良いですか?」
 「もちろん、異論はありません」

 僕は無言の他の職員に「皆さんもそれでいいですか?」と確かめた。黙って、うなづくばかり。
 ということで、自分で立て替え払いをすることになったのだが、現在はここまでのこと。

 その後の事は、後日の報告としよう。
 機械と書類はそろった。明日あたり手続きに向かう。