生徒が万引きをしたというので店に出かけたことがある。
 事務室の机の上には商品が山のように並べられていた。

 ドラッグストアーの商品の単価は低い。しかも子どもが興味をもつような物の値段は高くない。
 それが一万円も2万円もとなるとレジカゴ一杯に余るほどの量になるのは容易に想像がつくだろう。

 その時も万引きした商品の値段の合計は一万数千円だった。
 事務室にはレジが置いてあって、万引きした商品は手際よく並べかえられレシートになって合計金額が算出されていたのだ。

 そこまで盗られるまでに店はなぜ気がつかないのかと疑問を持つが、気がつかないのではない。
 気がついていても店外に出るまでは、たとえカバンの中に大量に取り込んでいても、万引き扱いをしないのだ。

 しかも警備員は万引きGメンと呼ばれる人は別会社から派遣されてきていて、基本給は安い。基本給に万引き摘発金額の数%を歩合で上乗せすることで給与が増える仕組みなのである。

 それは、万引きを摘発するとGメンはその量が多ければ多い方が給料が増えるということだ。売上の欲しいストアーと割増金が欲しいGメンの利害は一致している。
 万引きは、多い方が良いのだ。
 それも一人でなるべくたくさん盗ってくれた方が良い。一つ二つの万引きでは手間ばかりかかって売上には繋がらないからだ。そのうちに癖になって大量に盗るようになるだろうから、それまで「育て」たほうが良いという戦略になる。

 こうした戦略の店は、警察に届けないので万引きのターゲットになりやすい。
 例え一つでも万引きすれば警察に通報して引き渡す店は、その道の情報交換があって決してやろうとはしないだろう。
 すべての店がそうあって欲しいと思うのだが・・・


 お疑いの方は「万引きGメン 歩合」で検索をかけてみて欲しい。