昭和26年の学習指導要領でローマ字学習が取り上げられたわけですが、その当時はもちろんキーボードなんて意識していないはずです。
 一体どんなねらいがあったのでしょう?

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中学校 高等学校 学習指導要領 国語科編(試案)
文部省

第九章 中学校の国語科におけるローマ字の学習指導

まえがき

 国語教育としてのローマ字教育は、従来の、中等教育ではほとんど行われていなかった。しかし、以前と比べてローマ字がわが国の現在および将来に対して持っている意義は、はなはだしく変ってきた。現在、社会一般にローマ字の使用が行きわたっているとは言えないが、将来その使用範囲はもっと広まっていくものと思われる。したがって、現在、学校教育の中で、ローマ字の学習指導を行うことは重要な意義を持っている。
 この章は、これから国語教育の一環としてローマ字の学習指導を行おうとする人たちのために特に設けられたものである。

一 ローマ字学習の意義

 ローマ字は表音文字であり、単音文字であるから、話しことばや書きことばに対する反省を強め、国語の音韻ならびに文法に関する生徒の自覚を高めることができる。また、ローマ字は書いたり、印刷したりするのに能率の高い文字組織であるから、ローマ字を多く用いる社会的習慣ができれば、社会生活の能率と一般国民の文化水準を高めることができる。なお、ローマ字は、現在世界の多くの国がその国語を書き表す文字として用いているから、国際間の理解・親善を深める上に役だつ。

二 ローマ字学習指導の地位

 ローマ字の学習指導が国語の学習指導の中でどのような地位を占めるかと考えると、次のようになる。
1. 生徒の精神発達の段階に応じ、国語を書き表わす一つの手段としてローマ字を読み書きする能力を養い、あわせて国語・国字間に対して反省する機会を与える。
2. ローマ字の長所を生かし、国語の機能とその特質を生徒に習得させ、聞いただけでわかることばを使う習慣を養う。
3. ローマ字が持っている国際的、能率的な長所を理解させる。
 このように、ローマ字の学習指導を通じて国語力の充実をはかり、国語生活の改善に資することができるから、ローマ字の学習指導は国語学習指導の中で一つの重要な地位を占める。

三 ローマ字学習指導の一般目標

 ローマ字の学習指導の一般目標として、次のことがあげられる。
1. ローマ字文を読みこなす力を養う。
2. 自分の考えをローマ字文で書き表わす力を養う。
3. ローマ字書きのきまりを身につけて正しく表記する力を養う。
4. 気軽にローマ字を使う習慣と態度とを養う。

四 中学校の国語科におけるローマ字学習指導の目標
1. ローマ字文がよく読めるようになる。
2. 正しくわかち書きをして、ローマ字文を自由に書く習慣をつける。
3. ローマ字文に使われている符号の意味をいっそうよく理解して正確に使う力をつける。
4. 国語の文法や音韻に関する知識を増す。

http://tb.sanseido.co.jp/kokugo/kokugo/infobox/guidelines/s-26_09.html